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久美の妊娠

約束の5分前、私は車を発進させ久美のアパートを目指した。彼女のアパートは私の寮からわずか数分の所に位置していた。

 

 

 久しぶりに通る道・・・頻繁に通っていた頃は、まだ夏だった。それが今は木枯らしが吹いている。季節の移り変わりは何と早いのだろうか。

 

 

 

 車を空いている駐車スペースに止め、私はアパートの階段を登った。懐かしさを胸にが締め付けられる思いがした。

 

 深呼吸をしながらチャイムを鳴らす。ドアが小さく開き、その隙間から久美が顔を覗かせた。

 

 

 柔らかそうな唇に目が行く。情事の記憶が蘇り、私は股間が熱くなるのを感じた。今にも抱きしめたくなる衝動を抑えつつ、挨拶を交わした。

 

 

「や、やあ、こんばんは。久しぶりだね」

 

 

「こんばんは、ごめんなさい。突然呼び出しちゃって」

 

「あ、どうぞ。中へ入って」

 

 

 簡単に挨拶を済ませると部屋に通された。久美の匂いのこもった部屋。何度も身体を重ねたベッド。私は、感慨深げに部屋の中を見渡した。

 

 

 久美がコーヒーをいれてくれる。横に座った久美から、彼女の懐かしい香りが鼻にそよいだ。

 

 

 

 

 空気が重い・・・

 

 

「僕のほうこそ、ごめんね。もう、連絡は取らないつもりだったんだけど、サイトに戻ってたから気になっちゃって」

 

 

 何となく重くなっていた空気を取り払うように、私が口火を切った。

 

 

「いえ、嬉しかったです。わたしのこと気にかけてくれてたんだ、て」

 

 

「彼氏とは仲良くしてるの?」

 

「う・・・ん、まだ付き合ってる」

 

 

 久美に干渉するなと言われたのに、何を馬鹿な事を切り出しているんだ。私は、間抜けな質問をした事を後悔した。

 

 

 

 だが、その後に続いた久美の話を聞いて仰天した。

 

 

 私と別れる以前から、久美はその男と付き合っていた。その当時からその男は避妊を怠っていて、中に出された事も度々だったという。しかも、久美よりも6歳年下の若い男だ。久美一人で満足するはずもなく、他にも付き合っている女性がいたらしい。

 

 

 

 久美は、元々うつ病を患っており、服薬しながら社会生活を続けていた。

 

 

 

 ところが、その男との付き合いで精神のバランスを失い、病状が悪化し、遂には勤め先を辞めてしまったのだと言う。

 

 

 勤め先は親の紹介で何とか入れたのに、それを辞めてしまった事で元々そりが合わなかった両親との中は更に険悪になり、今ではすっかり勘当同然の扱を受けているという事だ。

 

 

 

 

 そして、最も私を驚かせたのは、久美の妊娠だった。

 

それを聞いた時、苦い記憶が蘇った。

 

 

 私は、久美との別れ際、避妊しない彼がもし子供が出来たとして、責任を取ってくれると思ったら大間違いだと忠告した。彼女はそれを、余計な事だと一蹴したが、図らずもその忠告が的中したのだ。

 

 

 

 久美がその男に妊娠を伝えると、その男は、『自分以外にも男が居るんじゃないのか?簡単に中出しさせる癖に、俺の子かどうか分からないのに責任は持てない』と言ったらしい。

 

 

 

 そんな扱を受けているのに、その男と別れられないでいる久美が哀れに思えた。

 

 

 

 そんな男のどこが好きなのだ?私の方が久美に優しく接するし、何よりも彼女を愛していたのに。

 

 

 

 私は、久美を哀れんだ。しかし、私も久美への想いをくすぶり続けさせていた。自分自身こそ哀れむべき存在なのだと嘲った。