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バーチャルの恋

私は、心臓が喉に達しているんじゃないかと思うくらい大きな脈の鼓動を飲み込み、反論した。

 

 

「あなたが何を知ってるのか分かりませんが、奥さんが私と不倫していると言ったのですか?」

 

「奥さんとはあくまでバーチャルな関係です。奥さん、精神病を患ってますよね。これまでにも何度かこんな事があったんじゃないんですか?」

 

「現実と妄想の区別がつかなくなり、おかしな行動を繰り返してたんじゃないんですか?変な言いがかりは止めて下さい」

 

 

 美咲が過去にも自殺未遂を起こしたことは、彼女から聞いていて知っていた。それがこんな所で役に立つとは・・・私は、一気に捲し立てながら次に何と弁明しようかと思案していた。

 

 

「言いがかりかどうかは、あんたとのメールのやり取りを見れば分かるよ。訴えるからな」

 

 

「どうぞ、ご自由に。メールで何が分かると言うんです?それに、彼女がなぜ不倫願望を持ったか考えたことありますか?」

 

「あなたが、夫としての務めを果たしてなかったからじゃないんですか?訴えるって・・・僕の何を訴えるんです。お二人、離婚するですか?彼女の精神病まで僕のせいなんですか!」

 

 

 私は、怒りと恐怖で震える声を絞り出して反論した。そして、美咲に向かって言った。

 

 

「美咲さん、今迄バーチャルの恋に付き合ってくれてありがとうございます」

 

「でも、こういうトラブルに巻き込まれるのは心外です。今後、あなたとの連絡は控えさせて貰います」

 

「お大事に」

 

 

 そして、美咲の夫に向かって「失礼します」と言って病院を後にした。

 

車に乗り込むと、手がガクガクと震えて暫くは運転が出来なかった。

 

 

 美咲には悪いことをしたが、ああするより他がなかった。

 

 しかし、全て自分に責任があるかというと、そうは思えなかった。美咲の病気や自傷行為には同情するが、何事にも『程』というものがある。それを逸脱したのは美咲だ。

 

 

 私は巻き込まれただけだ。自分に何度も言い聞かせるしか、落ち着きを取り戻す術はなかった。

 

 

 車を走らせながら、もし本当に訴訟になったらどうするか?恐怖に苛まれた。その恐怖は、その後も続いたが、結局、何かが起きるという事はなかった。

 

 

 美咲とはその後、連絡を完全に断ったが、たまに掲示板で募集をかけているところを見ると、まだまだ不倫願望は抜けていないようだった。

 

 

 結局、あの夫婦は、ああやって付かず離れずの状態で歳を重ねていくのだろう。

 

 何故あの旦那が美咲を抱かないのか分からないが、案外、あの男も不倫しているのかも知れない。

 

 

 しかし、この出来事は、私のサイトでの活動を消極的にさせるには十分だった。

 

 

 秋も深まり、その年の終りもそろそろ見えてきた時期の事だった。

 

 

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