デリヘル本番 < 出会い系スグ会いたい掲示板

援デリの女

帰えろうかと思った時、軽自動車から降りた小太りの女が私の方に向かって歩いてきた。

 

 

 そして、ウィンドウをコンッコンッと叩いた。

 

 

 

 埴輪の様なのぺっとした顔の中年の女だった。さらに、助手席側に回り込むと、ドアを開け乗り込んでくる。

 

 

「こんばんは、亜美です」

 

 私はハンマーで頭を殴られたようなショックを受けた。

 

 

 

 この小太りの醜悪な中年女が亜美だというのか。写メとは似ても似つかない。しかもメールで知らせた服装とも違っていた。

 

「こんばんは、あれ?服装が教えてくれたのと違うね」

 

 

「家を出る前に着替えてきちゃった」

 

 

「自転車は?どこに止めたの?」

 

「歩いて来ちゃった」

 

 

 嘘だ。私はあのオンボロ軽自動車から降りる所を見ている。

 

 

「何かさ、本当に亜美さん?写メと全然違うけど」

 

私は埴輪女をけん制しつつ、オンボロ軽の方を確認した。

 

 運転していた男は、コンビニに入るでもなく、運転席に座ったままだ。間違いない、埴輪女を見張っているのだろう。

 

 

「あれはね、一番良い感じに撮れた写真なの」

 

「日によって髪を上げたり下ろしたり、光の当たり方でも違ってくるしね」

 

 

 埴輪女は図々しくも言ったが、こいつは、どう見ても20代には見えない。40代後半と言った所だろう。

 

「何?呼び出しておいてドタキャンするつもり?」

 

 

 私が不満を露わにしていると、埴輪女は逆切れしてきた。

 

 

 

 

間違いない、この女は『援デリ』の女、業者だ。

 

こうい連中だけは避けるつもりだったのに、見事に引っかかってしまった自分を呪った。

 

 しかし、ここでもモメのは不味い。仲間がいるし、もしかしたら複数のチームでその辺を徘徊しているかもしれない。

 

 

 

 私は、しかたないので埴輪女とホテルに向かう事にした。

 

 

 

 

 ホテルまで目と鼻の先という事もあるが、その間、私たちは一言もしゃべる事はなかった。

 

 女は、ずっと携帯を弄っていた。恐らく、仲間に連絡を取っているのだろう。

 

 

 バックミラーには、先ほどのオンボロ軽がしっかりとついてきていた。

 

 

 

 ホテルは、美香の時に使ったホテルを利用した。あの時、メンバーズカードを作っておいたのだ。

 

 フロントで適当な部屋を選んだ。何時もならドキドキする瞬間なのだが、まったく気持ちは沈んだままだった。

 

 

 

 私たちは、無言のまま部屋に入った。